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いなかの猫の天邪鬼部屋

第12話

OnAir~シーズン3・第12話~


#病院の外

(ギョンミン、歩いて出る。しばらく立っているが車の方に行く。運転席に座って考え、ため息をつく...)


#放送局

(セア、休憩室の隅の方に座って本を読み、時々目に入る人々を観察する。)

(サンウ、入って来る。飲み物を買い、持って出る。)


#放送局前庭

(ギョンミン、ベンチに座っている。サンウ、来て座る。)

サンウ : (飲み物渡す) ...俺は言える事はありません。

ギョンミン : (飲み物を受け取って元気なく)...何をおっしゃいますか。俺も言える事はないのに...

サンウ : 本当に...生きる事は侮れないですね...。(苦笑しながら見る) 他の人がどうかは知らないけど、お二人はいつも幸せだとばかり思っていたから...

ギョンミン : (虚しい笑い) 伏兵ですね、産前鬱病だとは...


#休憩室

(セア、本を見て入口をチラリと見てふと考え、苦笑する。再び本に目をやり、立ち上がって歩いて出る。ロビーをきょろきょろ見回し、外に出る。)


#庭

(セア、ベンチに座った二を人発見。ためらい、後ろの方から近付く。)

セア : (ためらう) あの!...あの...

サンウ: (振り返る) .....(目を瞬かせながら見る) ...ユン作家..?

ギョンミン : (呆然とした目で振り返る)....

セア : (目礼する) こんにちは。

ギョンミン : (体を伸ばして) はい...こんにちは。

セア : お聞きしたい事があるんです。

ギョンミン : 俺に?

セア : はい...ソ・ヨンウン先生の電話番号を教えてくださいますか?

ギョンミン : あ、はい...こっちへ渡してください。入れてあげますよ。

セア : はい、ありがとうございます。(電話を渡す)....(サンウを見ない...)

(サンウ、セアをチラリと見てきちんと座り直す。)

ギョンミン : どうぞ。(電話を渡す) ...彼女に電話するんですか?

セア : はい...お聞きしたい事があるんです。

ギョンミン : ....(考える)..今はちょっと ...

セア : (見る)....なぜですか?

ギョンミン : (やや苦い) ソ作家は今ちょっと.. 具合が良くないんです...急ぐんですか?

セア : あ..いいえ..(サンウの方へそっと目をやる) 急ぐ事ではないんです。...あの、どこが良くないんですか?

ギョンミン : (見る) ...いえ、その...良くないと言えば良くないですが...

セア : (口を閉じて目をちらつかせる) .....


#週末、ギョンミンとヨンウンのアパート前

(ギョンミン、車のそばに立っている。オキシム、憂わしい目で見る。)

ギョンミン : 行って来ます。心配しないで。

オキシム : よく世話してよく食べさせるんだよ。 (車に目をやって) 痛々しくて見ていられないのよ。ろくに食事もしないから...

ギョンミン : うん...(車に乗る) 行って来ます。

オキシム : 行ってらっしゃい。気を付けて。

(車出発する。)


#国道

(運転するギョンミン、時々憂わしい目でヨンウンを振り返る。ヨンウン、黙って窓の外を見ている。)


#ハネムーンに来た別荘前

(助手席のドアを開けるギョンミン、ヨンウンを見下ろし、抱き上げる。)

ギョンミン : それっ!(重くなったヨンウンの体のため辛そう。一度目を閉じてまた開ける) 入ろう。

ヨンウン : (ギョンミンを見る) 降ろして...今の私は重いから、あなたが大変よ。

ギョンミン : (見て微笑む) ちょっとだから大丈夫だよ。

(ヨンウン、ギョンミンの首を抱き、ギョンミン、かろうじて足を進める...)


#別荘の中の風呂場 (ドラマ上では...可能だろうか...? ^^;;)

(石鹸の泡で一杯な浴槽にいるヨンウン。ギョンミン、ヨンウンの手を洗ってやる。)

ギョンミン : (ヨンウンの憂鬱な顔を見る)...お湯は暖かいか?寒くないか?

ヨンウン : (見る) うん..暖かい..


#別荘の居間

(ソファ-に座ったヨンウン。ギョンミン、ヨンウンの頭を乾かしてやる。)

ギョンミン : お腹がすていないか?何か食べるか?

ヨンウン : いいえ....いえ、ちょっとだけ....

ギョンミン : ....(ヨンウンの横顔を見て) .....悲しい...?

ヨンウン : (目をちらつかせる) ....分からないわ...

(ギョンミン、ヨンウンの頭に口付ける)


#キッチン

(食卓に座った二人。ヨンウンの箸におかずを乗せてやるギョンミン。)

ギョンミン : もう少し食べよう。うん?

ヨンウン : (ため息)...胃にもたれそうだもの...

ギョンミン : (憂わしい) ...他のものにするか?牛乳は?

ヨンウン : うん...その方がいい。


#居間

(ソファ-に斜め横になったギョンミン、ヨンウンを後から抱いている。)

ギョンミン : 何を考えてる...?

ヨンウン : 何も考えてない....

ギョンミン : 君は....綺麗だよ。

ヨンウン : .....

ギョンミン : 世界一綺麗な妊婦だ...

ヨンウン : (苦笑) どっちにしても妊婦じゃないの...お腹が出た..

ギョンミン : そうだな...お腹が出た...

ヨンウン : (仏頂面)...

ギョンミン : ところで。

ヨンウン : ....

ギョンミン : 君はどうして....

ヨンウン : (首をそっと回す)...

ギョンミン : お腹が出て来ても綺麗なんだ?!!!

ヨンウン : (苦笑) あなたの目には豆の鞘が被ってるんじゃない?

ギョンミン : (微笑む) 俺...その豆の鞘が大好きだよ。

ヨンウン : (呆れ返って笑う) まったく...(ため息)...あなたがそんなふうだから、私は自分を正しく見られないんじゃないの。本当の私の姿がどうなのか、他人がどんなふうに見るのか、全然分からないんじゃないの。

ギョンミン : 君の姿は綺麗だ...他に言う言葉はない。それが本当の君の姿だ。

ヨンウン : それはあなたが見た姿でしょう?他の人はそんなふうに見ないわ。

ギョンミン : ....ヨンウナ。

ヨンウン : (首をそっと回す) うん..?

ギョンミン : ただ...俺だけ見ればいいだろう?俺の事だけ気にすればいいだろう?

ヨンウン : 私、あなただけを見てるわ。分かるでしょ?

ギョンミン : それでどうして他人の目を気にするんだ?

ヨンウン : (息を吸い込んで) それは...他人が気になるのじゃなくて...

ギョンミン : うん?

ヨンウン : 私、自分の姿がイヤなの...本当に...焦れったい!

ギョンミン : (ヨンウンの姿が可愛い) プブ-

ヨンウン : 笑わないでよ。

ギョンミン : いつ物心がつくのかな?(笑う)

ヨンウン : もう~ そんなに可笑しい?

ギョンミン : (笑い堪える) ごめん...。だけど君はそんなふうにすればするほど可愛いから笑いが出るんだよ。

ヨンウン : (つんとしている) もう!

ギョンミン : (笑って真剣に) それだよ。

ヨンウン : うん...

ギョンミン : ....(いかにも真剣な)...

ヨンウン : (見る)....何?

ギョンミン : (ヨンウンをじっと見る).....

ヨンウン : ...???

ギョンミン : (深刻になる)....

ヨンウン : (眉間をしかめる) どうしたの?

ギョンミン : (憂鬱になる)....ええい!この...

ヨンウン : (荒唐な) 何よ。どうしたって言うの?

ギョンミン : (辛い) ...9ヶ月の妊婦がこんなに綺麗だなんて ...俺はどうすれば...(頭を回してため息をつく)..目まいがするよ。

ヨンウン : (呆れる) は!... 本当に...呆れるわ...

ギョンミン : (目を閉じて頭を反らす) ウア~~~~~~~~~~~~~~ !!!


#寝室

(ベッドで向かい合って横になった二人。ギョンミン、ヨンウンの頭を撫でてやる。)

ヨンウン : ...あなたは....

ギョンミン : うん?

ヨンウン : 私がどうして綺麗だと思うの?

ギョンミン : (苦笑) そんな質問がどこにあるんだ?

ヨンウン : 質問しないで答えて...

ギョンミン : (ヨンウンの顔をしげしげ見る).... 何だか俺も分からないんだよ。...ただ、全てが綺麗だから...

ヨンウン : (息を吸い込む) ...理由が分からなくちゃならないのよ。

ギョンミン : どうして?分かってどうするんだ?

ヨンウン : ずっと可愛がってもらうためよ。いつか私が醜くなった時に、その理由を利用するの。

ギョンミン : (笑う) 本気なのか?何かの冗談じゃなくて?

ヨンウン : (大きく呼吸する) 本気よ。本当にそのようにでもしたいわ。

ギョンミン : (ヨンウンの額にキス) 多分君が醜くなる事はないと思う。お腹が大きくなってヨタヨタしていても可愛い女が、どうやって醜くなるんだ?

ヨンウン : (睨む) ヨタヨタって言うな!鬱になったのはそのせいなんだから...

ギョンミン : (口をつぐむ) アッ...だけど事実なのに...

ヨンウン : (つんとしている) 言うな!

ギョンミン : (笑う) 分かったよ...


#夕方、スーパーマーケット

(セア、カートを引いて一人で買い物する。)

(果物コーナーで果物を選ぶ。)

" ここにいましたか?"(男の声) - (驚いて顔を上げるセア)

男 : (セアの向かい側にいた女に) ずっと捜してたんですよ...

(セア、呆然と二人を見る。胸がどきどきして慌てる。何だ...この反応は...?)





(原作出処:sonkhj1116さんのブログ



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